先日も東京都で、妊産婦のくも膜下出血の方が、6つの病院で断られ、最終的に亡くなられた。
大都市が医療過疎化している現象か。
以前にも起こった奈良県での妊産婦のたらいまわし事件。
これは、産婦人科だけの問題であろうか?小児科、産婦人科の医師が少ないことが原因なのであろうか。
大阪府でも、心肺停止の患者が、13の病院に断られるという事案が起こっている。
奈良県では、大学を中心として、妊産婦の受け入れを拒否しないような、システム作りを開始しているが、果たしてシステムの構築によって解決できる問題だろうか。都市部では、かえって病院が多く存在し、責任の所在がはっきりしていない現状がある。自分の病院が診なくても、他にも病院があるからいいだろう、という発想である。個々の病院が、救急病院として機能しているのであればいいのだが、救急病院として看板は掲げているのだが、実際は当直のアルバイトの先生が泊まっていて、科が違うからその患者は診れない、というケースもある。
かえって、地方あるいは病院が少ない地域ほど、救急車の受け入れは100%に近い。後方病院への搬送手段の問題はあるけれども...。
国は、本腰を入れて救急医療の問題に取り組まなければならない。また、県単位でも、救急医療体制の構築に力を入れるべきである。
医師会を中心として、夜間の当番制を置き、また、専門の病院を振り分けるなどの対策を講じている地域もあるだろう。
しかし、もし、たらいまわしが発生した場合、その時は、緊急の異常事態(災害など)のモードに変換し、強制的にも患者受け入れを行う体制が必要に思う。災害モードとは、病院の受け入れ態勢(医師、看護師、ベッド数など)をはるかに患者、傷病者の数が多く上回る状況である。オンコールで職員を呼び出し対応することである。
たらいまわし事件を回避する為に、この異常事態発生の危機管理を行う事が重要である。
私も、救命センターで仕事をしたこともあるし、夜間診療所的な比較的軽症の多くの患者を診る病院、診療所で働いたという経験もある。使命感に燃え、一生懸命働く人々を見てきた。
しかし、現実に断るケースがあるのは事実であり、断った側にも一方的に責めることが出来ない事情もあるであろう。
大事なことは、もし断らざるを得ない状況であっても、その患者がどういう結末を取るのか、気にかける事が大切だと思う。自分の家族だったらどう対応するだろう。もし、他に受け入れる施設がなかなか見つからない時は、救急隊にまた、連絡を取るように依頼することが患者を救う道だと思う。救急医療は救急を扱う医師だけの問題ではない。医師である以上は責任を持って対応すべき問題と思う。
たらいまわし事件の根幹には、この心の問題も隠れているように思う。
このブログの、「救急の心」はそこにある。

「救急の心」凄い言葉ですね!私も救急医療に携わる者としてこの「救急の心」について今一度考え、何がその「心」なのか見つけたいです。そして常にその「心」を持ち続けて仕事をしたいと強く思います。
救急の心、読みました。
当直中にPCをいじっていたら、MESHのHPに不時着しました。
以前お会いしたことのある先生が活躍していらっしゃるようで、大変驚きました。
一つの道を継続して理想を常に持ち頑張る姿は、やっぱり感動します。
私も、早くそうなれるよう、その先輩先生の背中を手本に頑張ります。
鹿児島大学卒業生 鹿児島黒豚より